お知らせ

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『不思議な世界』。

簡単に自己紹介をします。

名前 島野仁文(ヨシノリ)71歳と8カ月、男性、生地:神戸、好きな物:樹木。当社に在籍2年4ヶ月。鋳造に関しては無知です。

世の中は不思議で一杯です。その不思議の一つに鋳造に無知な私が弊社ホームページに何故か文章を掲載する事になりました。

弊社の若者(私以外の弊社職員は、全員若者です)が何かブログを書いて掲載しろと云います。

要望に負けて書かせて頂くことにしました。

兼好法師の『徒然草』に倣って、徒然なるままに心に移りゆくよしなし不思議ごとを書きつくる事にします。又、「齢四十にして恥多し」と云った言葉が徒然草に有ったように記憶します。

齢を重ねても知らないことが多く、恥ずかしく思うことが多々あります。恥をかく事を承知で書き始める事にします。

夜空を見上げれば、月が有ります。何故月は地球に向かって落ちてこないのか?

月の移動スピードと地球引力がバランスしている条件下で地球に向かってほどよく落ちているから地球の周回軌道を維持しています。

移動スピードが増大すれば周回軌道から宇宙に飛び出し放浪の旅に、減少すれば地球に落下するでしょう。

ちょうど良いバランスをしているのか、不思議です。

地球の赤道上の回転スピードをご存知ですか?

時速約1700㎞で地球上にあるどんな乗り物よりもより速いスピードで回転しています。地球の太陽公転速度は、約時速11万キロでもっと速い。

私たちは地球と共に、1年間に約963百万キロの太陽周回の旅をしています。微妙な力のバランスにより月は地球を周回し、地球は太陽を周回し、太陽も同じく銀河の中を周回しています。

私は、この壮大な旅を実感したことはありません。星空を楽しんだり、四季を楽しんだりして不思議の世界にいるだけです。

数ある不思議の中から、大好きな樹木について不思議に思うことを書き連ねてゆきたいと思います。

世界一の高木は、米国カリフォルニア州にある115.92メートルのセコイヤスギです。これは25階建てビルの高さに相当します。セコイヤスギの100メートル以上の高木は、世界に数本あります。

セエコイヤ杉以外では、オーストラリア・タスマニアにあるユーカリの一種で99.82メートルの高木が有ります。

日本で一番高い木は、京都花背にある杉62.3メートルだそうです。

高木は、地面の下の根から水を吸い上げ木のてっぺんまで水を運ぶ必要が有ります。

高層ビルでは、揚水ポンプ、加圧ポンプ・減圧ポンプ等大掛かりな給水設備により上層階まで水を揚げています。

植物には、そのような大掛かりな揚水設備はありません。

高木は、いったいどのようにしててっぺんまで水を引き上げているのでしょうか?

その秘密は蒸散作用です。植物の葉などの気孔から根までが一本のホースと成っており、気孔から蒸散する事によって水が吸い上げられているのです。

子供の頃、ホースの一端を水溜りにさし、もう一方から空気を吸い水を出した経験はありませんか?

100メートルのホースで空気を吸い込み、水を吸い出すことはできそうもありません。木の水を引き上げる能力は、理論上140メートルが限界と云われています。

100メートル以上水を吸い上げる非常に大きな力を植物は発揮している事になります。

このホースは、死んだ細胞が上下に繋がってできている直径60~700ミクロンの管です。この円筒状の細胞膜は、リグニンにより補強され気密性が保たれています。損傷により気密性が失われ空気が入ると揚水することはできません。

とてもシンプルで精密な構造をしています。死んだ細胞で形成された木部の導管・仮道管が生命維持に必要な水を木のてっぺんまで揚水し、死んだ細胞の集まりである木部が木の倒壊を防ぎ支えています。

死細胞が木の生命維持に大きく貢献していることは、とても不思議に思います。